先日の「京都の樹木葬の5か所を比較|実はどれも〇〇なんです」と「京都の樹木葬の5か所を比較|続編」のさらに続編になります。
中々進みませんが、もうこうなったら細かい比較をしていきたいと思います。
今回は墓苑編です。ではスタート
墓石ではないよ、緑だよ
お墓といえば、墓石です。否定的な言い方をしてしまえば、冷たい印象で、色もグレーで、プラスなイメージが無いというのが正直なところ。とあるアニメでは「夜は~墓場で運動会♪」というフレーズがありますが、日本の妖怪にマッチした雰囲気です。
ですが、昔からのご先祖を大切にするための荘厳なイメージで、立派な雰囲気もあります。
では樹木葬の墓苑はどうでしょう。
墓標が石のお墓だったのが、生きている樹木が対象となります。本サイトでご紹介している樹木葬は自然との一体感を大切にしていますので、山の景観だったり、木立の中にあったりし、知らない人からしたら、お墓とは気づかない景観となっています。
ガーデニングではない
よくある樹木葬の一つとして、ガーデニング樹木葬だったり、庭園型だったりと謳うところがあります。四季折々のお花があって華やかな雰囲気で、お墓ではなく、公園に来ているような明るいお墓です。
石のお墓とまったく違うので、新しいお墓として様々な所で作られていますが、お花の管理が大変そうで、少し浮いたような感じになります。
京都の樹木葬は、お寺の中の樹木葬なのでお花が散りばめられているわけではなく、お寺の雰囲気を損なわずに、静けさと自然、全体に溶け込むように作られています。
杉苔、若しくは小隈笹
墓苑を覆っているのは、杉苔、若しくは小隈笹です。
杉苔
杉の葉のように、トゲトゲしたのが集まっていますが、実際は柔らかいので、全体の雰囲気もふんわりしています。もちろん苔なので、湿気が好きなのですが、他の苔に比べて乾燥にもやや強い特徴があります。
地面を覆うように生えるので、緑の絨毯のようになり綺麗です。お寺とかに行くと生えていることが多いと思います。

小隈笹
名前の通り、笹の葉のような葉っぱですが、竹のように高い所にあるのではなく、地面を覆うように生えています。一面が緑ではなく、葉の縁が白っぽくなって隈取りのような見た目なので隈笹です。
乾燥した葉は煎じて健康茶になったり、隈笹エキスという健康製品もあるようですが、樹木葬では墓苑を覆う植物となっています。

東福寺即宗院以外はすべて杉苔
紹介している樹木葬は全部で5ヵ所です。そのうちの一つの東福寺の塔頭である即宗院にある樹木葬だけが「小隈笹」の墓苑となっています。山の傾斜を利用した、より自然に近い樹木葬地になっています。

4か所は杉苔
お寺内のそこかしらに生えています杉苔ですが、墓苑の杉苔は、石積みで隔てられていますので混じることはありません。緑に覆われてた苔の下に眠ることになります。

どちらが適しているか
答えはどちらも適しているです。華やかなお花と違い、彩り鮮やかなわけではありませんが、お寺の雰囲気も相まって、静かなら落ち着いた墓苑となります。
しかしお花と違い、管理が大変というわけではないので、より自然に近い墓苑となるので自然葬を求めている方にはおすすめの墓所になっています。
樹木葬を余裕をもって選ぶのであれば、2つの季節でどう変化があるのかを見比べてからでもいいと思います。例えば桜の樹木葬だったら、桜が満開の季節と、桜がないときの雰囲気も確認しておくのがいいと思います。