火葬後のお骨、全部持ち帰らないといけないと思っていませんか?
2026/07/09
火葬が終わると、ご遺骨を骨壺へ納める「収骨(お骨上げ)」が行われます。
多くの方は、「ご遺骨はすべて骨壺へ納めて持ち帰るもの」と思われているのではないでしょうか。しかし実は、収骨の方法は全国共通ではありません。地域によって長年受け継がれてきた風習があり、火葬場によっても対応が異なります。
私たちもカン綜合計画がご案内する樹木葬の見学会で、「関東と関西で骨壺の大きさが違うのはなぜですか」「お骨は全部持ち帰らないといけないのでしょうか」といったご質問をいただくことがあります。
今回は、あまり知られていない「収骨」についてご紹介します。

なぜ収骨について知っている人が少ないのでしょうか
収骨について詳しく知っている方は、決して多くありません。
それは、お墓探しと同じように、火葬や収骨も「必要になって初めて意識を向けること」だからです。
普段の生活の中で、「火葬後のお骨をどのくらい持ち帰るのか」「収骨しなかったお骨はどうなるのか」を考える機会はほとんどありません。
しかし、事前に知っておくことで、その後の選択肢は大きく広がります。
例えば、お墓がまだ決まっていない場合や、将来的に樹木葬・納骨堂・手元供養などを検討している場合、どのくらい収骨するかによって、その後の供養の方法が変わることもあります。
一度収骨して持ち帰ったご遺骨を、「やっぱり持ち帰らなくてもよかったので返します」と火葬場へ返却することはできません。だからこそ、収骨について事前に知っておくことは、とても大切なのです。
東日本と西日本では収骨の方法が違います
火葬後の収骨には、大きく分けて二つの方法があります。
東日本では、ご遺骨をすべて骨壺へ納める「全骨収骨」が一般的です。関東・東北・北海道などでは7寸程度の骨壺を使用し、ご遺骨をすべて持ち帰ります。
一方、西日本では、ご遺骨の一部だけを骨壺へ納める「部分収骨」が主流です。関西や九州では5寸程度の骨壺が多く、必要なご遺骨だけを収骨します。
どちらが正しいというものではなく、地域ごとに受け継がれてきた文化や風習の違いなのです。
少量だけ収骨するという選択もあります
あまり知られていませんが、地域や火葬場によっては、ご遺骨の一部だけを小さな骨壺へ収骨することができる場合もあります。
例えば、2寸ほどの骨壺へ必要な分だけ収骨したり、ご家族の希望に応じて収骨量を調整できるケースもあります。
また、京都市など一部の自治体では、収骨を希望しない場合、ご遺骨を持ち帰らないという選択ができる場合もあります。
ただし、これらの対応は全国共通ではありません。詳しくは、ご利用になる火葬場や葬儀社へご確認ください。
分骨という方法もあります
「最初にすべて収骨してしまったら、後から樹木葬や手元供養はできないのでしょうか。」
このようなご質問をいただくことがありますが、ご安心ください。
ご遺骨は、一度すべて収骨した後でも、「分骨」という形で一部を取り分け、それぞれ別の場所で供養することができます。
例えば、一部は樹木葬へ埋葬し、一部は手元供養としてご自宅でお祀りするなど、ご家族の考え方に合わせて供養の形を選ぶことが可能です。
火葬時に分骨する場合は、「分骨証明書」を火葬場で発行してもらうことができます。将来的に分骨する可能性が少しでもある場合は、火葬当日に申し出ておくと安心です。
なお、火葬場によっては後日の発行に対応している場合もありますので、収骨のタイミングで申し出られなかった場合は、一度火葬場へご相談されることをおすすめします。
収骨しなかったご遺骨はどうなるのでしょうか
「持ち帰らなかったお骨は、どうなるのですか。」
これは見学でも時々いただくご質問です。
収骨されなかったご遺骨は、市区町村や火葬場によって適切に管理・供養されます。
自治体の納骨堂や合葬墓、火葬場が提携する寺院の供養塔などへ埋葬され、定期的に合同法要が営まれている地域もあります。
決して粗末に扱われたり、処分されたりするわけではありませんので、ご安心ください。
家族に負担を残さない選択肢として、散骨や樹木葬を選ばれる方が多いですが、「収骨しない」という方法がもしかしたら究極の形かもしれませんね。散骨と違ってお参りに行くことも可能です。
おわりに
収骨は、「すべてのお骨を持ち帰るもの」と思われがちですが、実際には地域によって文化や風習が異なり、さまざまな選択肢があります。
お墓のことを考え始めると、樹木葬や墓じまいだけでなく、火葬や収骨について初めて知ることも少なくありません。
事前に知識を持っておくことで、ご自身やご家族にとってより納得のいく供養の形を選ぶことができます。
カン綜合計画では、樹木葬のご案内だけでなく、お墓や供養に関するさまざまなご相談も承っております。「何から考えればよいか分からない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
※収骨方法や分骨証明書の発行方法は、地域や自治体、火葬場によって異なります。詳しくは、ご利用になる火葬場または葬儀社へご確認ください。
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