樹木葬の種類_選ぶ際の4つのポイント

2024/05/09

「樹木葬」
お墓について考えたり調べたりしたことのある方なら、1度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。 

しかし、一口に「樹木葬」と言っても、実のところは多くの種類があり、混乱される方も多いと思います。
今回は、樹木葬の種類と、お選びになる際のポイントについてご紹介いたします。

自然葬の中の樹木葬

樹木葬は、「自然葬」という「ご遺骨が自然に還る」葬法に属します。
同じ自然葬の葬法としては「散骨」も有名です。
ですので、樹木葬は「自然に還る」。つまり、ご遺骨を土中に埋葬し、長い年月をかけて土になることが前提の葬法になります。

樹木葬の種類

樹木葬の種類は、大きく分けて「里山型」「都市型」があります。

里山型樹木葬

日本で初めての樹木葬はこの里山型樹木葬となっています。
都市部から離れた郊外の山林などで行う樹木葬です。自然に生えている木の下、若しくは埋葬した後に植樹するなど、自然に近い方法です。
環境保護等の目的もあるため、自然をそのまま活かす方法となります。
できるだけ人工物を使わないようにしており自然に還るため、自然回帰の志向が強い方は、この里山型がおすすめです。

里山型メリット

より自然に近い方法なので、自然との一体感、自然環境に配慮しているので環境保護といった地球に優しい葬法です。

里山型デメリット

アクセスが悪い場合が多い。都市部から離れた山林での樹木葬のため、交通が不便。自然を大切にした埋葬なので、墓参する時、どこに埋葬したかわかりにくいところも多く、従来のお墓のように綺麗に管理しているわけではなく、あくまで自然の中に溶け込むかたちになっています。

都市型樹木葬

正覚庵-墓苑

アクセスの良い霊園やお寺にあることが多く、埋葬方法や景観、墓苑の作りも様々です。
先ほど「自然葬の中の樹木葬」と説明した部分と矛盾しますが、骨壷のまま埋葬するなど、樹木葬でも、自然に還らない方法を取っているところも少なくありません。

都市型メリット

里山型と比べてアクセスしやすく、墓苑まわりのお手入れなど環境整備がされています

都市型デメリット

先述したような、自然に還らない「樹木葬風」のものがあったり、墓石の有無や、
個別の区画があるのか、もしくは他人の遺骨と混ざる合祀墓なのか等、種類が多く注意が必要です。

樹木葬を選ぶ際の4つのポイント

ポイント1
「自然に還る」か「自然に還らない」か

樹木葬と言いつつ、カロートが存在し、「自然に還らない」樹木葬風の納骨堂とも言える樹木葬地も存在するので、注意が必要です。

「管理の面で子供に負担をかけたくない」「最後は自然に還りたい」という方は「自然に還る」樹木葬かどうかをご確認ください。

ポイント2
「墓石がある」か「墓石がない」か

樹木葬の中には、石のプレートを設置するタイプの樹木葬も多く存在します。

一般的な石柱のあるお墓の石柱が石のプレートに変わっただけのお墓になります。なかには、石柱のお墓の周りに芝生や植物をあしらうことで、樹木葬と謳うお墓も存在しますので、注意が必要です。
こちらもお好みですが、形状が変わっただけで従来のお墓と同じですので、「自然の中で眠りたい」という考えの方は、「墓石のない」樹木葬がおすすめです。

ポイント3
「個別の区画がある」か「合祀墓地」か

自分の部屋があるのか、シェアハウスなのか と言う方がイメージしやすいかもしれません。
他人の遺骨と混ざることに抵抗がある方は、「個別の区画がある」樹木葬をお選びください。

ポイント4
「墓地の運営」はどこが行っているか

墓地や霊園の運営ができるのは、「地方自治体」「宗教法人(お寺)」「公益法人」のみです。

墓地の運営母体が重要な理由としては「墓地の破綻リスク」が関係しています。
実は、お墓は潰れる可能性があります。
一般的に市などの地方自治体が運営する「公営霊園」は破綻リスクが少ないとされていますが、市の財政難で霊園が倒産した例も過去にあります。
お寺が運営するお墓についても、地方のお寺では過疎化に伴い、廃寺となってしまうケースも多いです。

それでは、「墓地の破綻リスク」を抑えた安心できる墓地は、どこが運営している墓地でしょうか。
答えは、「財政の安定している自治体が運営する墓地」と「大本山のような大きなお寺が運営する墓地」になります。

墓石がなく個別区画自然に還る、京都大本山の樹木葬

東福寺 塔頭 正覚庵

建仁寺 塔頭 両足院

大徳寺 塔頭 正受院

いかがだったでしょうか。ご紹介したように樹木葬には多くの種類が存在しますので、
お選びの際は参考にしていただければと思います。

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